岩田 憲治 院長(溝の口慶友クリニック)のインタビュー

溝の口慶友クリニック 岩田 憲治 院長

溝の口慶友クリニック 岩田 憲治 院長 KENJI IWATA

慶応義塾大学医学部を卒業後、同大学の外科学教室へ。一般外科、血管外科を中心に研鑽を積み、アメリカやドイツへの留学を経験。豊富な経験と知識をもって、「溝の口駅」そばに開業。

この道を志したきっかけや現在に至るまでの経緯をお聞かせください。

実家が開業医をしていたということが医学部を目指すきっかけとなりました。会社に勤めるであるとか、そうした他の選択肢について考えることなく今に至ってるという感はあります。
慶應義塾大学医学部を卒業後、大学病院で消火器外科および血管外科(特に下肢静脈瘤)を専門に治療と研究を重ね、その間、ドイツのフライブルグ大学とアメリカのヴァージニア医科大学血管外科でも研鑽を積んでまいりました。帰国して稲城市立病院の血管外科部長として20年の勤務を経て、2010年4月に『溝の口慶友クリニック』を開院致しました。
下肢静脈瘤の日帰り手術に代表される、効果的で患者さんにとって負担の少ない質の高い医療を提供してまいりたいと考えております。

下肢静脈瘤についてお聞かせください。

下肢静脈瘤とは静脈の血液が滞留する(うっ滞)ことにより、血管が徐々に拡張して皮膚の表面に瘤のようなものが出来てしまう病気です。男性より女性に多いのが特徴で、美容師さんや理容師、学校の先生など長時間立ったままの状態を強いられている方に多い傾向があります。
むくみ、足がつる、足が重いといった自覚症状を伴い、進行すると皮膚の表面に腫れとは異なる凸凹が現れます。程度の差はあるにせよ、見た目の問題もあり、特に女性の方はスカートがはけない、友達と温泉に行けないなど悩まれている方が少なくありません。
皮膚に症状が見られることで、皮膚科をお訪ねになる方が多いのですが、そちらの先生からご紹介をされることも多々あります。
ただし、この病気は命に関わるものではありません。手術を要する場合も1時間程度で終わる日帰り手術での対応が可能ですので、「むくんで困る」などの症状を感じられたら、過度に心配されることなくお気軽にご相談いただければと思います。

下肢静脈瘤とエコノミークラス症候群との違いについてお聞かせください。

よく比較されますが、エコノミークラス症候群と静脈瘤は似て非なるものです。エコノミークラス症候群は“筋肉の中”の血管がうっ滞するもので、“筋肉の外側”の血管がうっ滞する静脈瘤とは違うということを認識していただければと思います。また、下肢静脈瘤がエコノミークラス症候群につながるという説もありますが、それは誤った認識になります。静脈瘤を発症していて、それがエコノミークラス症候群を合併する割合は0.1%にも満たない、非常に稀な例なんです。エコノミークラス症候群は放置すれば死につながりかねない危険性の高い病気ですが、それを下肢静脈瘤と結びつけるのはいささか乱暴すぎる考え方だと思います。

最近はパソコンに向かって1日中、座りっぱなしで仕事をされる方も少なくありません。下肢静脈瘤は同じ姿勢が長く続くことで発症につながる疾患になります。
1時間に1回、足踏みをするですとか、少し歩いてみるだけでも充分に予防策となります。それはエコノミークラス症候群についても共通することですね。

診療に際して心掛けていることをお聞かせください。

足の病気は患者さんに馴染みが薄い面がありますので、映像などで確認していただきながら現在の状態と治療を受けることによってどう改善されるかということを具体的にじっくりとご説明させていただいております。患者さんは不安な気持ちを抱えて来院されますので、まず全体像をご説明し、ご安心していただけるよう務めております。
私はドイツに留学していました。あちらでは治療に対しては真摯な面が顕著なんですが、それが患者さんに対しても、それを求める傾向があります。
例えば手術の前に5キロないし10キロ痩せてくださいという契約が付くことがあります。肥満は様々な合併症を引き起こす要因となりますからそれはいいとして、ビックリするのは患者さんが事前の約束を守れなかった場合、手術そのものが延期されるということです(苦笑)。
もちろん、こんな極端な例は日本では聞きませんが、私としても言うべきことははっきりと患者さんに伝えるようにしています。成人病のリスクを考慮して、「体重を減らしたほうがいいですよ」といったことですね。
技術的なことを多く海外で学んできましたが、患者さんにとって耳の痛いことでもしっかりお伝えする姿勢もあちらで学んできたことかもしれません。

最後にお客様達へメッセージをお願いします。

手術が必要なのか、そうではないのか。入院の必要があるのか、そうでないのか。長年この分野に携わってきた経験と知識をもとに、触診と最新の機器による診断で判断しています。動脈硬化の状態を調べることもおこなっていますが、今までの手術をしていた経験がそれらの判断に役立っていると考えております。

「上り車線に乗らないと良い治療は受けられない。」そうしたイメージを持たれてる方は少なからずいらっしゃるかと思います。ですが、少なくともこの分野に関しては途中下車してお訪ねいただいても全く心配はありません。
大学病院等、トップレベルの医療と何ら遜色のないものを提供出来るといういささかの自負を持っております。何も心配せずお気軽に当院へご相談ください。誠心誠意、皆様のご期待に応えてまいりたいと考えております。

※上記記事は2011.5に取材したものです。
情報時間の経過による変化などがございます事をご了承ください。

溝の口慶友クリニック 岩田 憲治 院長

溝の口慶友クリニック岩田 憲治 院長 KENJI IWATA

溝の口慶友クリニック 岩田 憲治 院長 KENJI IWATA

  • 出身地: 東京都
  • 趣味・特技: パソコン
  • 好きな本・愛読書: 司馬遼太郎
  • 好きな映画: アクション映画
  • 好きな言葉・座右の銘: 一期一会
  • 好きな音楽・アーティスト: サザンオールスターズ
  • 好きな場所・観光地: フライブルク(ドイツ)

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