石井 孝一 院長(さくらが丘歯科)のインタビュー

さくらが丘歯科 石井 孝一 院長

さくらが丘歯科 石井 孝一 院長 KOUICHI ISHII

歯科医師を志したきっかけと、蟹ヶ谷で開業されるまでの経緯について教えてください。

わたし自身は歯医者さんとほとんど縁のない子ども時代を過ごしました。覚えている限り、行ったのは1回程度です。志望のきっかけは子どもらしい理由でして、「白衣を着る職業に就きたい」と思ったことです。最初は尊敬する高校の先生に影響を受け、化学の教師になりたいと考えていました。そして選択肢を広げ、薬剤師、鍼灸師などの可能性について考えていくうちに、父が「せっかく白衣を着る仕事を目指すのなら、歯科医師という道もあるのでは?」とつぶやきました。想像がつかなかったのですが、受験勉強を始め歯学部について調べていくうちに、白衣を着て診察する自分の姿を思い描くようになっていきました。実家は自営業でして、漠然とですが子供のころから仕事は自分で興すものだと考えていました。白衣には何か専門的で独立した職業をイメージさせるものがあったのかもしれません。母の教育方針も「自分のことは自分で考えてひとりでやりなさい」というものでしたので、幼少期から独立心が育まれました。大学卒業後も、どのようなキャリアを積めばスキルアップしよりよい形で開業できるのかを、常に考えながら進んできました。修行時代は専門である小児歯科で2年、入れ歯治療の医院で2年、大勢の患者さんをお世話させていただく医院で3年、そして経営者としてのノウハウを学ぶため代理院長として5年働きました。業界の事情に精通している医療コンサルタントの友人には、要所要所で助言してもらうことができました。さまざまな方との出会いにも恵まれていたと思います。進路について助言した父は、現在になって「何気なく言ったつもりだったのに、まさかお前が本気にするとは思わなかった」とたまにつぶやきます。まるで笑い話ですが、わたしの道を拓いてくれた父の一言は、とてもありがたいと思っています。
大学卒業後の経緯についてお話しますと、なぜか川崎市の歯科医院とご縁があり、市内のさまざまな場所でお世話になってきました。幼少期は工業地帯のイメージがあったのですが、こちらで患者さんの診察をさせていただくうちに、人情味のある暖かい土地柄であると感じるようになりました。蟹ヶ谷を開業地兼自宅として選びましたのは、この地域にお子さんが多いからです。近隣の小学校には、1学年が5-6クラスあります。小児歯科を専門としてきましたし、地域のお子さんの歯の健康に貢献したい思いもありました。

診療方針について教えてください。

地域のみなさまの人生・暮らしに寄り添ってお世話をさせていただくことです。お子さんからお年寄りまでさまざまな年齢層の方がお見えになりますが、陰ながら歯の健康を見守り支えさせていただければと思います。勤務医時代から訪問診療も8-10年近くやらせていただいています。こちらはできてから10年程度しか経っていない新しい住宅地ですが、道を隔てたすぐそばには古くからお住まいのご家庭が何軒もあります。80-90歳のご高齢の方も少なくないのですが 近隣に歯科医院がないため以前はバスで駅の近くまで通っていらしたそうです。開業当初みなさまからは、「歩いて通える場所にできて本当によかった」と喜んでいただきました。近くの市営団地にお住まいの高齢者の方からも「近くて便利だ」とお聞きしています。「歯を抜かない、削らない治療」を進めるべく、予防治療にも力を入れています。お子さんの歯にはフッ素コーティングをお勧めしていますし 成人の患者さんにも定期的な健診に来ていただくよう、はがきをお出ししています。熱心な患者さんが多いせいか、予防意識はかなり定着しています。また喜ばしいことに、長年通っていらっしゃる患者さんが多いです。
また診療方針とは異なりますが、スタッフ全員にスキルアップと知識向上を進めてもらっています。さまざまな勉強会、講習会に参加していただいていますが、外で学んでもらったことは診療内容とサービス向上につながり、当院にとっても助かっています。

メディカルアロマセラピーを取り入れていらっしゃるそうですが、治療にどう活かされていますか?

当院では、主に治療時のストレスケアや院内の空気洗浄などに使用しています。講習を受けてきた歯科衛生士によりますと、都心の歯科医院で利用が進んでいるそうです。アロマテラピーとは、もともと精油の芳香を取り入れて自己治癒力を高め、心身の健康に役立てるものです。精神を安定させるリラックス効果があるため、恐怖心や不安を抱く患者さんの心を落ち着かせ、治療を受けていただきやすくすることができます。患者さんからも大変ご好評いただいておりまして、受付でご案内しているアロマオイルをお求めになる方も多いようです。

こちらで勧められている「スポーツマウスガード」についても詳しく教えてください。

わたし自身が幼少期から野球に親しんでおりまして、大学では神奈川県のリーグ大会に出場していました。それで、職業に就く際スポーツをする方の役に立つことはできないかと考えていました。この「スポーツマウスガード」は、歯を損傷したり舌を切るなどの事故を防ぐだけではなく、プレーの能力が上がる効能があります。スポーツの種類に応じて仕様は少しずつ変えます。たとえば全身がぶつかるボクシングなどのスポーツでは前歯を厚く奥歯を薄く、柔道など踏ん張りを効かせるスポーツでは前歯を薄く奥歯を厚く、フットボールなど走るスポーツでは動作中呼吸がしやすいようルーズフィットにする…などのカスタマイズがあります。こうしたカスタマイズにより、それぞれのスポーツで能力が上がるようにしています。近くには慶応義塾大学、日本大学がありますが、毎年スポーツ部の学生さんが春先に5-6人お見えになり作っていかれます。マウスガードを取り扱う前にわたし自身も講習会に参加し、装着してみました。「これは便利だ!」と思い、取り扱いを決意したのです。

診察で心がけていることと、最後に地域のみなさまへのメッセージをお願いします。

月並みですが、患者さんのお望みやお悩みを丁寧にお聞きすることです。またお子さんの場合、こまめにお話しふだんからどんな風に暮らしているのかなどお聞きしていくことでコミュニケーションがはかれ、信頼関係も築けますので、安心して治療を任せていただけるようになります。特に歯科医院が怖いところだというイメージを持っていらっしゃれば、なおさらです。開業して7-8年になりますが、まだまだ至らないところもあり、地域のみなさまにはご不満に思われることもあると思います。これからも全力でみなさまの歯の健康に貢献していきたい所存ですので、ご指導ご鞭撻いただければうれしい限りです。

※上記記事は2014.4に取材したものです。
情報時間の経過による変化などがございます事をご了承ください。

さくらが丘歯科 石井 孝一 院長

さくらが丘歯科石井 孝一 院長 KOUICHI ISHII

さくらが丘歯科 石井 孝一 院長 KOUICHI ISHII

  • 好きな本・愛読書: 雑誌「ゴルフ・ダイジェスト」
  • 好きな映画: 「メジャー・リーグ」(1989年、米パラマウント)、「ボディー・ガード」(1992年、米ワーナー・ブラザース)
  • 好きな言葉・座右の銘: 塞翁が馬(いいこともあれば、悪いこともある)
  • 好きな音楽・アーティスト: ホイットニー・ヒューストン、グリー
  • 好きな場所・観光地: 野球場
  • 生年月日: 1970年8月22日
  • 出身地: 埼玉県
  • 血液型: O型
  • 趣味・特技: 野球(大学時代は神奈川のリーグ戦に出場していました)、ゴルフ

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