泉 博一 院長(いずみ泌尿器科皮フ科)のインタビュー

いずみ泌尿器科皮フ科 泉 博一 院長

いずみ泌尿器科皮フ科 泉 博一 院長 HIROKAZU IZUMI

北里大学医学部を卒業後、同大学の泌尿器科へ。大学病院や総合病院で経験を重ね、高津区千年に開業。

泌尿器科で多い疾患、最近注目を受けている疾患についてお聞かせ下さい。

数あるオシッコの悩みで、最も多くの人が抱えているのが過活動膀胱です。過活動膀胱とは尿意切近感を必須とし、通常は頻尿と夜間頻尿を伴う症状病名です。原因は脳と膀胱の信号のやり取りがうまくいかなくなり、膀胱が勝手に収縮し、トイレが近くなります。我慢出来ず尿漏れを引き起こすこともあります。
治療には生活指導、膀胱訓練、理学療法、薬物療法があります。きちんと治療することで快適な生活を取り戻せます。まずは泌尿器科に御相談して下さい。
近年、増加傾向にある前立腺がんも良くマスコミで取り上げられ、50歳過ぎの男性には注意すべき疾患の一つです。

最近増加の傾向にある前立腺がんについてお聞かせ下さい。

前立腺がんは欧米人に多い病気といわれて言われていましたが、高齢化や食生活の欧米化などにより日本人にも急速に増加しています。しかし、前立腺がんは胃がんや肺がんなどと比べて進行が遅く、悪性度の低い早期ガンでは外科療法、放射線療法、ホルモン療法の十年生存率が90%~94%と言われそれぞれの治療成績にも差がありません。前立腺がんは初期の頃は、排尿障害という症状を伴うのですが、気づかれずに見過ごされる事が多いです。痛みを伴わないことがその要因だと思われます。しかし比較的ガンの中では治癒率が高い方ですので早期発見、早期治療の為にも油断せず50歳を過ぎましたら年1回の前立がん検診をお勧めします。

その前立腺がん検診が急速に普及しているようですが、検診にはどのようなものがあるのかをお聞かせください。

最近の報告により、検診による早期発見が死亡率減少に有効と認識されています。このような背景から検診実施が急速に全国に広まっています。検診方法は、[1]肛門から指を入れ前立腺を調べる直腸診、[2]血液検査で測る事が出来る、がんマーカーPSA、[3]肛門からプローブ(超音波発生装置)を入れて前立腺の輪切りの画像を写し出す経直腸的超音波診断の三つの検査があります。
その中でもPSAは簡素で信頼性も高いことからPSAを中心とした検診が多くの施設で行われています。その後異常が診られたときに、最終的に顕微鏡でがん細胞を確認する前立腺組織生検が行われます。


※右側画像のクリニックとメディカルモールのロゴは泉院長のオリジナルデザインです。

前立腺がんの治療にはどのような方法があるのですか?

治療方法は年齢、健康状態、合併症、人生観などが検討され患者さんに合った方法が決定されますが、一般的な治療はがん細胞が拡がる前に病巣部を取ってしまう外科療法、またがん病巣に放射線を照射してがん細胞を死滅させる放射線療法のいずれかが選択されています。従来の放射線治療法は前立腺周囲への被爆は避けられなかったのですが、近年では装置の進歩により周辺臓器への障害も少なくなり治療期間も短縮されてきています。またホルモン療法は主に転移のある進行がんや合併症で手術が不可能は高齢者の方に行われます。

最後に地域の皆様へメッセージをお願いします。

前立腺がんは50歳を過ぎると羅漢率があがっていきます。50歳を迎えられたら前立腺がん検診を受けることをお勧めします。地域の皆様が快適な生活を送れるよう一人一人の患者さんとしっかりとコミュニケーションをとり、なるべくわかりやすく、より丁寧な説明をと心がけております。
泌尿器科の症状はもとより、発疹やアトピー、水虫などの皮膚科にまつわる事など、気になることがありましたらお気軽にご相談ください。皆様の健康のお役に立てればと思っております。

※上記記事は2011.2に取材したものです。
情報時間の経過による変化などがございます事をご了承ください。

いずみ泌尿器科皮フ科 泉 博一 院長

いずみ泌尿器科皮フ科泉 博一 院長 HIROKAZU IZUMI

いずみ泌尿器科皮フ科 泉 博一 院長 HIROKAZU IZUMI

  • 出身地: 神奈川県
  • 趣味・特技: テニス、日曜大工(最近の作品はテーブルです。※画像参照)
  • 好きな本・愛読書: 推理小説
  • 好きな映画: THIS IS IT
  • 好きな言葉・座右の銘: 目の前のことからコツコツと…
  • 好きな音楽・アーティスト: ジャズ、クリフォード・ブラウン、ジョン・コルトレーン、ケニー・バロン
  • 行ってみたい場所: イタリア(イタリアサッカー生観戦)

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